「料理の四面体」玉村豊男
こんにちは!
つづすけです!
南米の旅の時に、旅のお供として持って行った「料理の四面体」という本。
本棚をごそごそしていたら、目に付いたので久々に読んでみました。
世界の色々な料理を分析して、料理の共通点を見つけていくのがとにかくおもしろい!
おもしろいだけじゃなくて、ちゃんと料理の役に立ちます。
料理の名前や材料が変わっても基本は同じ
料理のレパートリーを増やそうと思った時、色々なレシピ本を読んだりネットで調べたり、1つ1つの料理を勉強しようと思いますよね。
でもこの本のスタンスは違って、国や地域によって材料や調味料、使う道具は違っても「共通の部分がある」っていう考え方です。
これ個人的にすごくよくわかるし、これがわかると料理が楽しくなる!
実は名前や由緒にこだわらなければ、基本の手順をひとつ知っているだけで、素人にも二〇や三〇のソースの種類はたちどころにつくりわけることができるのだ。いや二、三〇ではきかない、一〇〇、それどころか一〇〇〇種類といっても言い過ぎではないかもしれぬ。
これはフレンチのソースの話。
肉を焼いた後のフライパンでソースを作るのに、「汁を入れて肉の脂や肉汁をこそげ落とす」という基本さえ知っていれば、後は汁の部分を変えていくだけ!ってことで名前なんて気にしなければとんでもなくたくさんのバリエーションができるってことですね〜!
こんな感じで料理を分解して分析していくと、必ず重要な共通する部分が出てくる。
上のソースでいうなら、「汁」で「脂や肉汁」をこそげ落とすって部分ですね。
他にもおもしろい例が出ていて、ブフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮こみ)の基本を
- 肉を酒などの汁につけてマリネする
- リソレする(焼き目をつける)
- リソレした肉にマリネした汁とスープを足して長時間煮る
とした上で、鹿児島の郷土料理「とんこつ」と同じだ!と言っていたりします。
でもやっぱりつくり方を見ると共通してる部分があって・・・料理って自由でおもしろい!
調味料や材料が違っても共通の部分があるということは、調味料や材料を変えれば違う料理ができるってことですね!
刺身はサラダ?!
この本はとにかく独特の料理の分析が最高におもしろい!
その中でもおもしろいのが、「刺身はサラダ」って言ってしまうところ。
サラダとは材料を調味料で和えたもの。ドレッシングから油を抜けば日本料理に近づいてきて、材料を調味料で和える、酢の物とか和え物とかも広い意味ではサラダではないか?!みたいな。
で、刺身も広い意味ではサラダでは?って話になっていくんですが・・・
これがサラダであることがまだ認識できないならば、ハシをとって、皿の上にあるものをすべてぐちゃぐちゃに攪拌してみればよろしい。マグロの身もツマの野菜もすべて渾然とミックスして、その上から小皿の醤油を注ぎ、もう一度かきまわす。
どうだろうミックス・サラダではないか。
ここでいう調味料(ドレッシング)がわさびと醤油なら・・・なるほどサラダかもしれない。なんて思っちゃいます。
ちょっと無理やりでしょ!と思うかもしれませんが、こうやって共通点を考えることで料理の可能性が広がりますよね!
まとめ「レシピ通りの料理から脱出」
最後には、すべての料理が料理の四面体に当てはまる!っていう結論があるんだけどそこは、読んでのお楽しみ。
料理をただレシピ通りに作るんじゃなくて、分析する。
同じ料理の共通点を見つける。そうやっていくとレパートリーがどんどん増える。
料理が苦手な方はそんな視点で料理を考えるの?!好きな方は料理を分析っておもしろい!みたいなことになるはず。
料理のレシピ本ももちろんいいんだけど、ちょっとこの本を手に取ると新しい発見があるかも。
それでは、また〜!